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乙宮神社の「銭まき」

 帰省をせず、新上五島町に残ったのも、この行事を見るためだったといっても過言ではなかった。その行事とは、1月2日に立串地区の乙宮神社で行われる「銭まき」。なんたって、今年厄年や還暦、米寿を迎える方々が、厄をお金に乗せてばらまき、厄払いをするというんだから。お金をまくなんて、漫画でしか見たことがないよ。この目で見るしかない。

 ということで、この日は朝から立串地区の乙宮神社へ行ってきました。銭まきが始まる15分ほど前に着きましたが、すでに鳥居の前には約70人ほどの地元の方々が集まり、その時が来るのを今か今かと待ち構え、みんなどことなくソワソワしています。午前9時を少しすぎたところで、1人目の〝主役〟が登場し、鳥居の前では誰もが腰を少しかがめて臨戦態勢に。銭まきが始まると、誰もが歓声を上げながら手を伸ばしたり、地面に落ちたコインを追いかけたりして大わらわ。けっこうな確率で頭の上から小銭が降ってきて痛みをともなうけど、誰もがお金を追いかけたり、こっちこっちとアピールするのに必死。子どもの泣き声も聞こえるほど、なかなかハラハラする現場でした。この日は計3回の銭投げがあり、中には札を投げる人も。地区の人たちは持ってきた袋に入れた小銭をジャラジャラさせ、満足そうに神社を後にしていました。

 私も写真を撮りながら、目の前に転がってきた500円玉1枚と、10円玉を何枚かゲット。ああ、早起きして良かった。鳥居の前に賽銭箱があって「もらった銭(厄)を賽銭箱に入れて厄払いをしましょう」という内容の紙が貼られていたのですが、全部持って帰ってきてしまい、新年早々、自分の煩悩の深さを目の当たりにしてしまいました。確か来年は厄年。来年はきちんと厄払いするので、神様仏様お天道様、大目に見てやってください。

写真は、銭まきの様子。宙を舞う小銭が景気いいです。

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