花野果さん
花野果と書いて、「はなやか」と読みます。
新上五島町小串郷にある農産加工グループのお名前です。
上五島は、花も野菜も果物もある素敵なところだよという意味が込められているそうです。
山添さんと、海辺さんという素敵な女性2人で、
かんころ餅や干し芋、かりんとう、ふわふわの生地に餡が入った「ふくれ饅頭」など、
上五島に伝わる郷土のお菓子を作っています。
かんころ餅をはじめ、花野果さんのお菓子はどれも美味しいのですが、
私が一番好きなのは、干し芋。
「ほしいもん」という商品名で、島のスーパーなどで売っています。
自分たちで育てたサツマイモを100%使っていて、
芋のおいしさがギュッと詰まっているのです。
先日、その干し芋づくりの現場にお邪魔して、少しだけお手伝いしてきました。
サツマイモをせいろに入れて1時間ほど蒸し、
ほろほろになったサツマイモの皮をひたすら剥き、
ゆで卵カッターみたいな道具を使って芋をスライスして、
干し台に並べれば完成です。
芋は、ホシコガネとタマユタカ。ホクホクなのです。
ひたすら芋をスライスしていく山添さんと海部さん。テキパキ仕事しながら、冗談も飛び交う温かい作業所です。温かいけど、暖房が無くて暖かくはないです。冬の作業はとても厳しい。
干し芋は、天気が良ければ5日ほどで乾くそうです。でも天気が悪かったら1週間以上かかるそうで、文字どおり手間暇かけて作られた愛情たっぷりのお菓子なのです。
五島列島ではかんころ餅が断然有名ですが、干し芋をはじめ、芋を使ったお菓子が他にも色々あります。お土産としては売られていないものも多いので、いつかこういう郷土のお菓子を食べ歩きできるような仕掛けができたらいいなと思ったのでした。