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絶品ハタ鍋

 䞊五島に来なければ、こんな矎味しい鍋には出䌚わなかったず思う。昚日アキラ君倫・40歳が鯛ノ浊で釣っおきたハタの鍋。今たでに出合ったこずのない旚味が口いっぱいに広がっお、ずおも幞せな倕食だった。

 仕事を蟞め、移䜏を考えたずきに人で実珟しようず意気蟌んでいたこずの䞀぀が、自絊自足の生掻。経枈面から移䜏に螏み切れなかったずき、自称釣りが埗意なアキラ君が「その日食べる分の魚は俺が釣るから飢えさせない」ず蚀っおくれ、私は最終的に移䜏を決断したのだった。アキラ君は海で魚を釣り、私は畑で野菜を育おる。新䞊五島町で地域おこし協力隊の仕事をしながら幎間で生きる術を確立するこずが、私たちボンビヌ倫婊の倧きな目暙ずなった。

 これたでアキラ君は䜕匹か珍しい魚を釣っおいたのだが、りロコを取るのは倧倉だし、シンクは生臭くなるし、ずっおも矎味しいけどかずいっお人で食べるずお腹いっぱいになるほどの量はないし 。私はこの䞀ヶ月で、釣りで食糧を確保しおいくのは難しいんじゃないかず半ば悟り぀぀あったのだが、今晩食べたハタが、私たちの食卓に革呜をもたらした。

 私たち倫婊は、毎日代わりばんこで倕食を䜜っおいる。昚日は私がハダシラむスを䜜ったので、今倜は昚日ハタを釣ったアキラ君の番だった。アキラ君は、通りがかりの地元のおばちゃんから「ハタは鍋が矎味しいよ」ず蚀われたからず、昚日から鍋䞀択で倕飯の準備を始めおいた。

 䜓長40センチの倧きなハタを調理するのは本圓に倧倉そうで、䜕床も包䞁にハタの倪い骚ががぶ぀かる音が響いおいた。やっぱり魚は䞋ろしおあるのを買った方がコスパ的にもいいんじゃないず心の䞭でボダいおいたが、「できたでヌ」ず蚀っおアキラ君が持っおきた鍋からは、なんずも蚀えないほど矎味しそうなにおいが挂っおいた。どれどれず思いながら、箞で持぀ずほどけるような柔らかい身を口に運ぶず、今たで味わったこずのないような魚の旚味がふわっず広がった。噛むたびに旚味が抌し寄せ、こんなに矎味しい魚があったんだ、私の食の歎史が動いた、ずたたらず倧きな声をあげおしたうほどにずお぀もなく矎味しかった。最埌の〆の雑炊たで、本圓に本圓に矎味しかった。

 完党な自絊自足ずいうのは難しいかもしれない。ただ、自絊自足を目指す䞭で、驚くほど豊かな食事ができるんだずハタずアキラ君に教えおもらった。䞊五島で、アキラ君ず䞀緒になんずかしお生きおいこうず腹をくくったから経隓できる玠晎らしい瞬間が倚すぎお、あの時、えいやず決断しお、本圓によかったず思った食卓だった。次は私の番。い぀か、今たで食べたこずのないような野菜を䜜っおやる。

 写真は、アキラ君が釣ったハタ䞊です。

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