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島ぐるみのおもおなし

 私が初めおこの島を蚪れたのは昚幎の月で、その日はちょうど倧型客船「にっぜん䞞」が島に寄枯しおいお、青方の宿から倧曜教䌚たで散歩した垰り道、ちょうど出枯しようずする「にっぜん䞞」が察岞にいお、カラフルな玙テヌプをなびかせながらゆっくりず枯を離れる船を、岞壁で倧勢の人たちがい぀たでも倧持旗を振っお芋送る様子を、倫ず䞀緒に防波堀に座りながら眺めたした。

 「時間がゆったり流れおるね」

 「なんかいいなあ」

 「ここで䜏もうよ」

 「俺もそう思った」

 倧曜教䌚には倕方のミサのために近所の人たちが集たり、定時を告げる鐘がなっおいた。ミサも寄枯も、どちらも島の人たちにずっおは䜕気ない景色なのかもしれないけど、時間に远われ、仕事をこなすこずだけで満足感や達成感、優越感を芚えおいた圓時の私は、この島にはずおも豊かな時間が流れおいるなず感動し、この島で第二の人生をスタヌトさせようず決めたのでした。

 だから倧型客船の寄枯は私にずっお特別な颚景で、スタッフずしお客船をおもおなしする偎に回った今は、秒でも長く倧持旗を振っおいたいず思うのです。

 そんな今日は、青方枯に「ぱしふぃっくびいなす」が寄枯したした。午前時半からテントを立お、時ごろからは業者さんや団䜓が集たっおきお出店の準備。今回は島䞭から16の出店者うち぀は䞭五島高校の生埒たちが自慢の商品を持っお集たりたした。業者さんだけでなく、芳光物産協䌚のスタッフや圹堎の担圓職員さんたちがかかりきりになっお、五島うどんや぀きたおのかんころ逅を振舞いたした。

 午埌時、出枯のずき。岞壁では副町長をはじめいろんな人が倧きな倧持旗を掲げ、デッキに出おきたお客様を芋送りたす。デッキから玙テヌプが次々ず投䞋され、私たちは誰圌構わず、䞊五島ずお客様を少しでも長く繋ぎずめようず拟っおいきたす。颚に舞う玙テヌプの束は船ず島に架かる虹ように芋えお、倧持旗を振る手にも力が入っお、船がゆっくりず動き出すず、握った玙テヌプにものすごい力がかかっおあっずいう間に切れおしたっお、それでもお客様は䞀生懞呜手を振っおくださっおいお、いろんな気持ちがこみ䞊げお、颚に逆らうように倧持旗を振りながら、涙が出そうになりたした。

 他の寄枯地がどうなのかわからないけど、船でやっおきたお客様を島ぐるみで汗たみれになっおおもおなしをするっお、圓然のこずなのかもしれないけど、すごいこずだなず思いたす。圓事者だからあたりこんなこず蚀うのは倉なのかもしれないけど。ただ、い぀も同じおもおなしになっおるず感じるので、もっずもっず手䜜りに愛情も蟌めお工倫をしおいっお、「䞊五島のおもおなしがすごいらしい」っお話題になるくらいに、やるならしないずいけないんじゃないかなず思いたした。

 ちなみに青方枯は、県の重芁文化財に指定されおいる煉瓊造りの倧曜教䌚ず、癜亜の跡次教䌚を望むこずができ、しかも高玚魚カサゎアラカブが初心者でも釣れる私の倧奜きなスポットです。写真は倧曜教䌚


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