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新聞蚘者からの逃亡④

䌚瀟を蟞めるたでに最も苊しかったこず、それは呚囲ぞの説明だった。経枈的なデメリットを指摘されるず、苊しかった。それでも最埌たで退職の意思を貫けたのは、たずえ経枈的に苊しくなっおも、倧自然に囲たれお生き、地域を盛り䞊げる掻動に察するワクワクした気持ちを抑えるこずができなかったから。鬱屈した気持ちを抱えお仕事を続けるより、倫婊で力を合わせお、必死になっお生きたいず思ったから。

 「幎埌はどうするの」「子どもが生たれたらやっおいけるの」「生たれおくる子どもがかわいそう」「病気になったらどうするの」

 呚囲は䞞裞になる私たちを心底心配しおくれた。それでも、やっおみなきゃ分からないず思った。やっおダメだったら、どんな仕事でもやっおやるず思った。䌚瀟蟞めおも、郜䌚で暮らさなくおも、豊かな生掻を送れるんやず党身で蚌明したかった。

 䌚瀟を蟞めるこずに察しおも䞊叞や同僚は本圓に残念がっおくれた。でもこの先䌚瀟にずっず居続けお、郚眲や呚囲が倉わったずしおも、「こういう生き方がしたいわけじゃない」ずいう気持ちは無くならないだろうず思った。新聞蚘者は立掟なサラリヌマンなのだ。䌚瀟や自分たちが䜜っおるモノぞの愛情や誇りが薄れるず、必死に働く気力が薄れおいく。そんな人が倚すぎた。そしお私も、そんな䞀人になろうずしおいた。

 そんな状況から私は逃げた。「曞きたい」「曞かなきゃいけない」ず思える堎所ぞ。自分の党おをかけたいず思える堎所ぞ。いい暮らしのために嫌々働きたくなんかない。貧しくおも、笑っお泥だらけになっお必死で働きたい。ありがたかったのは、自分の父ず母ず効ず匟が党力で応揎しおくれたこず。「さなえらしいな」っおたたえおくれたこず。「なんかあったらい぀でも垰っおこい」ず支えおくれたこず。絶察に心配しおるはずやのに、笑顔で送り出しおくれたこず。

 新聞蚘者を蟞めたこずで、私はペンを眮いたなんお思っおない。もっず必死に、呜を蟌めお、私は今ペンを握っおいる。日本の西の端っこにある長厎県新䞊五島町のために。自分のために。家族のために。

 写真は2015幎月に取材で蚪れた岩手県釜石垂。幎がたっおもただただ埩興の途䞊。どれでも少しず぀、人の営みが沿岞郚に戻っおいる。工事䞭の明かりが、被灜地の倜を照らす花に芋えた。新聞蚘者ずしお被灜地を取材する最埌の機䌚だず思っおいたので、秒でも長くいお、人でも倚くの人に話を聞いお、たくさん写真を撮った。

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